ベトナム人にお土産を買ったとき、「きっとこの色なら喜んでもらえるだろう」と思ったのに、意外と「あれ?」という反応になることがあります。実は、ベトナム人が好む色は日本人とは異なる傾向があります。さらに、色が好みでないだけで、身に着けることを徹底的に嫌がるので留意が必要です。

そのため、ベトナム人が好む色を知っておくと、いざというときに便利。そこで、ベトナム人がどんな色を好むのか、男女別に解説します。

ベトナム人が共通して好きな色

ベトナムは年間を通じて日差しが強く、街並みがとても明るい国です。野菜や果物も鮮やかな色彩のものが中心。そのため、ビビットカラーを好む傾向があります。

赤と黄色は世代を超えて好まれる色

ベトナムで世代を超えて好まれる色が赤と黄色です。ベトナム人は、部屋の模様替えをするときや、お店のレイアウトを決めるとき、必ずと言っていいほど風水を参考にします。同じように、持ち物についても「縁起のよさ」を選択の基準とします。

赤と黄色はまさに「ラッキーカラー」。旧正月になると街中や室内は赤と黄色の飾り物であふれかえります。そこで、どんな色が喜ばれるのか判断に迷ったら、赤と黄色のものを選んでおけば間違いはないでしょう。

茶色や灰色は「年寄っぽい」と思われる可能性大

日本では、茶色や灰色をベースとする全身コーデは、落ち着きがある、シックであるなど、おしゃれなイメージを高めてくれます。しかしベトナムで茶色や灰色は、くすんでいる、きたない、きれいじゃないなど、好まれない可能性が高いです。

ベトナム人にとって茶色や灰色は「年寄っぽさ」を感じさせるもの。とくに茶色は、枯れた草木を思わせるため、若々しさや美しさを重視するベトナム人には受け入れられません。また、ベトナム人は人工的なものよりも自然を愛する国民性があります。そのため、コンクリートの無機質さを思わせる灰色は手元に置きたがりません。

ベトナム人女性が好きな色

ベトナム人は共通して赤や黄色を好みますが、女性になるとさらに「美しさ」「かわいらしさ」が好みの基準として加わります。

「美しさ」にこだわるベトナム人女性

ベトナム人女性は、自分の外見、持ち物、風景などに対して、徹底して「美しさ」にこだわります。きれいな風景やスポットを見つけたら、すぐにスマホで自分の写真を撮り、その場でフェイスブックやインスタグラムにアップ。もちろん、自分と風景の美しさを最大限に高めるために、写真の加工は欠かせません。

そこで、ベトナム人女性に何かを贈るときは、色の鮮やかさや写真映え、遠くからでも目立つかどうかなどを基準とするといいでしょう。日本人の感覚からすると、派手すぎると思う色でも、ベトナム人女性には喜ばれます。

とくに好まれるのはピンクやオレンジ

なかでも、とくにベトナム人女性に好まれるのはピンク。あたたかみのあるパステルカラーではなく、ショッキングピンクが好まれます。そんな色のパッケージに入ったものをプレゼントするだけで、必ず喜んでもらえます。

また、オレンジを好む人も少なくありません。もちろんビビットな色のオレンジ。髪をオレンジでカラーリングしている女性もよく見かけます。また、南国の海を思わせるブルーや、シンプルで清潔感がある白を好むベトナム人女性もいます。

ベトナム人男性が好きな色

ベトナム人は、基本的に地味な色を好みませんが、男性の場合は事情がやや異なります。自分が身に着けるものについてはシックな色合いを好みます。

ベトナム人男性はモノトーンコーデを好む

派手な色の服装を好むベトナム人女性とは対照的に、男性の服装はとても地味。いろいろな色を加えない、黒と白だけのモノトーンコーデを好みます。シャツ、パンツ、マスク、カバンに至るまで、すべて黒で合わせることもあります。

モノトーンが好まれる理由のひとつが、スタイルがよく見えること。もともと細身の人が多いのですが、モノトーンコーデによりさらに細く見えると考えます。もうひとつが、仕事ができる男に見えること。仕事ができる=お金持ちという考え方から、女性にモテる理由のひとつになるからです。

30代以上になるとゴールドの小物を携帯

ベトナム人は、男女問わず、見栄っ張りなところがあります。そこで、とくに30代以上になると、男性は社会的な地位の高さを演出する色を、持ち物に加えるようになります。日本人からすると、ちょっと露骨なのでは?と思うほどです。

その代表格となるが「ゴールド」。ひと昔まえの日本のお金持ちがつけていたような、金ぴかの腕時計やネックレスをつけているベトナム人男性をよく見かけます。街中には金ぴかの貴金属が売っているお店が点在。金ぴかの財布やハンドバッグを持っている中年男性も見かけます。

まとめ

ベトナム人が共通して好むのは、ラッキーカラーである赤と黄色。しかし、身に着けるものとなると、必ずしも赤と黄色を好むとは限りません。女性の場合は、鮮やかで派手な原色、男性の場合は黒を目安に選ぶと、がっかりされることは少なくなるでしょう。とはいえ、色の好みは個人差がありますので、さりげなく好きな色を聞いておいてもいいかもしれません。

この記事を書いた人

ひこすけ

大学にて10年間勤務したのち、ベトナム現地企業にて、地方中小企業の販路拡大支援に従事する。大学では留学生、ベトナムでは現地スタッフ指導経験あり。日本語教育にも関わっていました。現在はライターとして活動中。

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