2021.05.31
外国人受け入れ
在留資格「特定技能」で家族帯同は可能か?

外国人労働者が日本に希望する最低条件の一つは、家族と共に暮らせる在留資格を取得できることです。日本での労働、生活、結婚、出産、子育てなど将来的な目標を持って来日する外国人も少なくありません。

外国人労働者の犯罪や不法労働、失踪問題などから、ネガティブなイメージが付きまとっていますが、一方ではに目的を持って日本に来日している外国人もいます。

移民問題にも繋がる外国人労働者増加による治安悪化などの対処として、入管法は厳格な制度を維持し、日本の永住を目指す外国人にとっては厳しい条件となっています。

現存する在留資格の中で家族帯同を認める資格は狭き門となり、その条件等は、難易度も高く、単純労働者の場合は単身での来日に限られています。

経済的に安定しにくい単純労働者に対しては家族帯同を認めず、優秀で技術を持った人材に対しては家族帯同を認める方針が、現在の政府の意向となっています。

技能実習生や特定技能の外国人の流動については、労働者としての受け入れであって、外国人労働者とその家族を移民として長期的に受け入れる社会的基盤は、今だ未整備であり、現在、技能実習生と特定技能1号では家族帯同は認められていません。

日本は深刻な人手不足に対して労働力の確保を急ぐ一方、外国人労働者の人権保障や家族帯同の認否については配慮が不十分であり、これは日本政府が移民政策に対して不明確なまま現在に至っていることが要因となっています。

移民を容易に受け入れることで起こる、日本の人手不足解消につながるというメリットと、外国人との共存社会で起こり得る、治安の悪化や社会的コスト増加等のデメリットを考慮すると、慎重の上での政策は自国民を守るためであり、外国人労働者に対する措置は先延ばしとなっているのは不条理であるが仕方ないこととなっている現状です。

今後さらに、外国人労働者なしでは成り立たない産業が増加する中、職場や地域社会で外国人労働者とどのように関わり合うのか、受け入れ体制についてや入管法制度など、また、外国人労働者と家族を受け入れることで事実上の移民の受け入れに繋がった場合の国民の覚悟などについて、あらゆる変化にたいする課題について、関わる全ての人たちが積極的に議論することが必要となっています。

●家族を呼び寄せることができる在留資格について

現在、家族帯同を認める在留資格は、【家族滞在】【特定技能2号】【特定活動】となります。以下はそれぞれの在留資格に関する内容となります。【技能実習】【特定技能1号】の家族帯同は認められていません。

〇在留資格・【家族滞在】について

※下記いずれかの在留資格を持つ外国人の配偶者と子供に認められる在留資格です。親族(父母、兄弟等)は含まれません。
※家族滞在を認める在留資格

教授/芸術/宗教/報道/高度専門職/経営・管理/法律・会計業務/医療/研究/教育/技術・人文知識・国際業務/企業内転勤/介護/興行/技能/文化活動/留学

http://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/zairyu_nintei10_19.html

※参考元:法務省HP

【家族滞在】の配偶者に対しては、「資格外活動許可」を取得することによって、28時間以内のアルバイトも可能となります。

〇【特定技能2号】の家族帯同

在留資格・特定技能は、【特定技能1号】と【特定技能2号】があります。

2019年の改正出入国管理法により創設された【特定技能】には在留期間の上限があり、5年後【特定技能2号】への移行で家族帯同、永住権が取得可能となっています。ただし、対象業種は、建設/造船・舶用工業の2種のみとなります。
※永住権
原則10年以上日本に在留し、5年間は就労資格か居住資格で在留していること。

【特定技能1号】
・14分野においての知識や経験、必要な技術水準があること
・在留期間は通算で最長5年
・更新期間は 1年、6か月、4か月のいずれか
・特定技能2号に変更が可能
家族帯同はできない
・転職可能

【特定技能2号】
建築/造船・船用工業の2分野において熟練した技術水準があること
・在留期間の上限制限なし
・更新期間は3年、1年、6か月のいずれか
・永住権の取得も可能
家族帯同できる        

〇【特定活動】の場合

他の在留資格では分類できない場合いおいて法務省が許可した在留資格です。法務省の定義では「法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動」となっています。【特定活動】が認められた場合、【家族滞在】と同様の条件によって例外が認められるケースもあります。

例外として、【留学生】が【特定技能1号】に移行した場合、留学生の扶養家族は【家族滞在】で継続して在留が可能となります。また、その扶養家族は【特定活動】の在留資格を取得する必要があります。
※2020年末、法務省HPによる日本に在留する外国人総数2,887,116人、
【家族滞在】196,622人

執筆者:shyu

海外在住ライター/ネパール国籍の配偶者と日本国籍の息子と日本人の私の3人家族。カトマンズに12年暮らす。 海外に住むということは、国籍はもちろん生まれも育ちも違う者どうしが、なんらかの関係性を保ちながら生きる修行をしているようなもの。 今後、日本で暮らし働く外国人が増えて行くことが予想される中、その動向を外国人の心情に寄り添った視点で発信していきたい。

問い合わせ

外国人材紹介を検討中の方はこちらからお問い合わせください。
営業時間 9:00~18:00(土日・祝日休み)