2021.04.21
海外事情
日本語学校を渡り歩くネパール人学生たち~ネパールの日本語学校事情

日本語学校は渡り歩きながら学んで行く

ネパールの首都カトマンズに日本語学校はおよそ500以上。レベルが高く日本の機関と連携していて政府の認定マーク付きの学校や、運営方針がゆるくそこへ来る学生たちのモチベーションや出席率が低い学校など様々。

実際日本語学校に通っている学生たちの話から聞こえて来た内容によりますと、彼らが初めて日本語学校を選ぶ場合は学校選びのステップ1としてゆるめの学校からスタートし、徐々にレベルの高い学校へ移行していく傾向があり、日本語学校を渡り歩きながら学んで行きます。

ネパール人の特徴として、完璧にシステムが構築されたコースを提示してあげると返って拒否反応を示すという習性があるため、まずはゆるい学校から少しづつモチベーションアップしてレベルを上げて行きます。

学生たちが日本語学校を渡り歩く様子は、これから向かって行く規律正しく厳しい日本へ少しづつ順応するためのプロセスのひとつ、モチベーションを上げて行くための手段のようにも受け止めることができます。

学費の支払いは柔軟に

学費の支払い状況に対しては、かなり柔軟な対応が見られ、学生たちは学費を滞納し授業を受けることができています。学校側もあまり裕福ではない学生に対しては一定の期間においては、延滞料金を取り立てるわけでもなく、通常料金から割り引いて学習できるように融通を利かせた学校もあります。いかにもネパールらしいスタイルですが日本人社会から見ると理解しがたい面でもあるでしょう。こういった学生の中には勉強したいがお金は無いという貧困さゆえの手段であったり、または正当な金額ではないから払わないという場合もあります。

したたかで真面目な学生たち

かといってすべての学生が学費の支払いに対してルーズなわけではなく、一部に貧しさと図太さを兼ね備えた学生がいるということで、その他大半の学生は真面目に学費を払って日本語を学習しています。日本語を勉強するという目的はしっかりと真面目に取り組んでいるのですが、そのための方法や手段がしたたかである学生もいるということです。したたかにしていかないと目的が達成しずらい面がある理由として、実際日本へ行くまでのネパール国内での学習方法や日本へ行くための手続き上に関わる仲介業者との間では、人によっては騙し騙されの葛藤がよくあることで、真面目に正当性ばかりを追求している人は、ネパール国内から這い上がることは難しいというのも一理あるのです。学費を払うにも前もって正当な金額であるかを判断する必要があるのです。こういったネパール国内での葛藤を得て日本へ向かったネパール人の中には、日本の法律を違反し不当行為を犯してしうケースもありますが、彼らの心情としては日本では違法外国人扱いになっても母国ネパールでは免罪されるという認識があり、法律違反の重大さに無頓着である人もいるのです。

日本語学校との付き合い方

日本の在留資格取得そして就職へたどりつくまでには、WEB上での日本語独学を実践している学生も見られますが、大半は実際に日本語学校で学ぶことを選択している学生の方が多く、これから日本への就活を行うためには日本語学校から始めるというのがネパール人の認識となっているようです。

ただ、現状としてはネパール国内の日本語学校では、学生たちに対して日本行きに関する情報を正しく伝えている学校とフィルターを通した情報を伝えている学校もあるため、ネパール人が学校選びをする場合には学費を払うにも持続して通学するにも、したたかに行動し必要な情報やスキル取得のために努めなければ先に進むことができません。日本語学校を渡り歩きながら学生たちはひとつ日本語学校だけでは学ぶことができない前提があることを知り、未熟な日本語学校に対してもそこで学ぶことができることは図太く学び、日本語学校との付き合い方に賢く行動しているのがわかります。

日本への長い就活

単純に良い学校を選び、提示された情報と学費、渡航までのプロセスをこなして行けば日本への就活が進められるというわかりやすさはなく、学生も日本語学校も仲介業者もそれぞれが未熟な面を露出しながらも日本行きのために動いています。

特に学生たちにとっては、制度についてや現在のコロナによる影響、日本とネパールの国交については、なかなか正しく理解できる場面が与えられずに、わかりずらさの中、いくつかの日本語学校を渡り歩きながらチャンスを探しながら模索しているようです。

ネパール国内の日本語学校は、留学生の送り出しまたは技能実習生/特定技能においてはそれぞれ、制度による規制がある中、日本社会とはかけ離れたネパールの規制の緩さに甘えながらも運営されています。日本語学校としてどうあるべきかというモラルについて追及する者ははじかれ、ネパールはネパールらしい緩さの中、日本を目指す学生たちに対して規制の緩さと独自のスタイルが上手く運んでいる日本語学校は持続し、規制の緩さにばかり甘えている日本語学校はもちろん消えていく方向となるのは当然でしょう。

日本を目指すネパール人学生たちにとっては、いくつかの日本語学校を渡り歩きながらモチベーションを上げてそれぞれの学校から引き出せる情報や学習知識などを得て、経済的負担の少ない方法を考えながら点々と移動していくケースがあり、ネパールの規制の緩さは、ネパール人が日本への就活を行うためには必要な部分でもあり、厳しい日本とは真逆のネパールという国の特徴や習慣が根底にあります。

執筆者:shyu

海外在住ライター/ネパール国籍の配偶者と日本国籍の息子と日本人の私の3人家族。カトマンズに12年暮らす。 海外に住むということは、国籍はもちろん生まれも育ちも違う者どうしが、なんらかの関係性を保ちながら生きる修行をしているようなもの。 今後、日本で暮らし働く外国人が増えて行くことが予想される中、その動向を外国人の心情に寄り添った視点で発信していきたい。

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