日本で働くことを目指しているベトナム人の多くは母国で日本語を習得しています。とはいえ、日本語学習の教科書と実際のコミュニケーションのあいだにはギャップがあるため、言いたいことが上手く伝わらないことが多々あります。そのようなとき、英語を差しはさみながら会話できると、仕事の幅がグンと広がります。

ベトナム人の英語力はどのくらいあるの?

ベトナム人はどれだけ英語が話せるのか見当がつかない人もいるかもしれません。しかし、実は私たちが思う以上に英語が話せます。

ベトナム人の英語力は非英語圏で41位

スイスに本部があるイー・エフ・エデュケーション・ファーストというグローバル教育機関が調査しているのが「EF英語能力指数2020 (EF EPI 2020)」。世界各国の英語力について非常に高い、高い、標準的、低い、非常に低いの5段階で評価するものです。調査の対象となった非英語圏は世界100か国・地域。そのなかでベトナムは65位でした。

ベトナムは教育格差によりランク低下

アジア地域に限定するとベトナムは24か国・地域のなかで13位。一見すると低いランクのように思われますが、ベトナム国内の教育格差が十分に改善されていないことが、このランクの一因です。山間部や農村地域では中卒の若者も多く、それが平均点の低下につながっています。しかしながら、ハノイやホーチミンなどの都市部では、小学校入学前から英語を習わせる家庭も多く、アメリカの高校や大学に留学する学生も増えています。

ベトナム人の英語力は仕事を通じて磨かれる

ベトナムの市場に行くと、巧みな英語で接客するベトナム人をたくさん見かけます。なかには、英語に加えてフランス語、日本語、中国語、韓国語などを話せることもあります。

ネイティブ級の英語力があるベトナム人も多数

ベトナムでは、小学校から語学教育に力を入れており、高校生になるとネイティブ級の英語力を持つ若者と出会うこともあります。そのような若者は、小さいころから英語の塾などに通い、英語力を活かせる好条件の仕事に就くことを目標としています。その場合、日本人側に一定の英語力があれば、日本語を介さなくても英語のコミュニケーションが十分に可能です。

ベトナム人は座学よりも現場のほうが得意

ベトナム人は語学力を高めるとき、座学よりも現場実践のほうが圧倒的に成果を出します。市場などで流暢な英語を使って接客する売り子の語学力は基本的に現地習得型。ベトナム人は、歌が上手いことから分かるようにとても耳が良く、外国語の聞き取りにも苦労しません。そのため、多少の英語の知識があれば、実践を通じてすぐに上達するでしょう。

ベトナム人の英語には「クセ」がある

日本人の英語がジャパニーズ・イングリッシュと言われるように、ベトナム人の英語にもクセがあります。それを覚えておくことで、英語のコミュニケーションがとりやすくなります。

英語が得意なベトナム人ほど聞き取りが難しい

英語に自信のあるベトナム人はスラスラと英語を話しますが、何を話しているのかさっぱり分からないことがよくあります。そこで「ゆっくり話して」とお願いしても、意味不明のことも少なからずあります。それは、ベトナム人と日本人の英語の話し方に大きな違いがあることが原因です。

日本人は単語のひとつひとつを丁寧に発音する傾向があります。ベトナム人の発音はどちらかと言うと大雑把。発音しない音があったり、音を変化させたりするため、聞き取りにくいことがあるのです。ただ、英語が通じないのは日本人だけ。英語圏の人とは難なく話しているため、ジャパニーズ・イングリッシュとの相性の問題なのかもしれません。

ベトナム人の英語のクセ

ここで簡単にベトナム人の英語のクセをご紹介しましょう。基本的にベトナム人は単語の語尾を伸ばしません。例えばtaxiは「タクシー」ではなく「タクシ」。また、darkは「ダーク」ではなく「ダッ」というように、語尾の部分をスキップする傾向があります。

また単語の語尾の発音を省略することもベトナム英語の特徴。好きを意味するlikeは「ライク」ではなく「ライ」。「~できる」を意味するcanを「キャン」ではなく「カン」と発音する人が多いのですが、can notの「ノット」の発音が聞こえないため、同じように「カン」と聞こえることがあります。

ベトナム人とスムーズに英語で話すコツ

ベトナム人は、相手の英語力やコミュニケーションの状況にあわせて、ゆっくり話すことが得意ではありません。そこで、ベトナム人の英語が聞き取りにくいと感じたら、単語中心の会話にする、翻訳アプリを活用するなどの工夫をしてみましょう。また、日本人特有の英語の訛りをベトナム人に伝えておくこともおすすめ。ベトナム人は語学センスが高いため、ジャパニーズ・イングリッシュを踏まえて会話できるようになると思います。

まとめ

ベトナム人の雇用を検討するとき、日本語能力に興味が向かいがちです。しかし、英語が話せるベトナム人は、基本的な学力やコミュニケーション力が高いため、会社に活力を与える貴重な人材になる可能性が高いです。ベトナム人の採用を検討しているときは、日本語力にこだわらず、英語力に目を向けることも一案です。

この記事を書いた人

ひこすけ

大学にて10年間勤務したのち、ベトナム現地企業にて、地方中小企業の販路拡大支援に従事する。大学では留学生、ベトナムでは現地スタッフ指導経験あり。日本語教育にも関わっていました。現在はライターとして活動中。

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