少子高齢化が進む日本では、色々な産業分野で人手不足が加速しています。そこで今後の日本の産業の担い手として、若い世代の人口が多いベトナムからの技能実習生が大幅に増加しています。では、なぜベトナム人の技能実習生の数が増加の一途をたどっているのか?詳しく解説していきます。

日本でのベトナム人技能実習生は増加傾向

2019年ごろまで、日本で働く外国人はそのほとんどが中国人でした。2022年現在、ベトナム人の割合は中国人を抜きトップになっています。コロナウィルスによる渡航制限などから、日本の技能実習制度にも大きな影響が出ることになるまでの約10年間で、ベトナム人労働者の数は約10倍にまで増加しました。

2020年のベトナム人労働者の数は44万人になっています。そのうち約半数が「技能実習生」の資格で労働しており、その次に「資格外労働」となっています。

出典:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和2年10月末現在)

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ベトナム国内では国を挙げて日本語教育に力を入れており、ベトナム人が日本で技能実習生として働くことを選択することは、自然な流れなのかもしれません。日本でも、これからの産業を支えていくことになる若い世代の人口の減少が問題になっており、早急に人材不足を補う必要があります。ベトナム人技能実習生はこれからの日本にとって、なくてはならない貴重な人材となっています。

ベトナム人技能実習生が日本を選ぶ理由とは?

ベトナム人は労働する国としてなぜ日本を選ぶのでしょうか。その理由をいくつか挙げていきます。

まず1つ目の理由として、ベトナムでは新卒の給料が平均3万円程度と、日本の新卒の平均給料との格差が大きいです。そのため、ベトナム国内で働くより技能実習生として日本で働く方が、経済的にも余裕ができ、本国への仕送りができるようになるなどの理由があります。また、日本の学校へ留学し、そのまま日本で働くことを選ぶベトナム人が多いことも理由の一つです。

2つ目の理由は、ベトナム人にとって日本は親しみやすく労働しやすい国というイメージがあるためです。長い期間、日本からベトナムへODAなどの支援を続けてきた歴史もあります。また、日本は優れた社会保障制度も確立されており、企業の福利厚生も充実しているなど、ベトナム人労働者にとって日本はとても働きやすい国となっています。このような事情を考慮し、日本で働くことを選ぶベトナム人が増加し続けてきました。

3つめの理由は、元々ベトナムと日本は交流が盛んでありベトナムは古くから親日国だったことが挙げられます。そのため日本で働くことに抵抗がないベトナム人が多いようです。また、ベトナム国内では、日本語を学べる場所が多く、第一外国語として日本語を導入している公立小学校もあることなどから、ベトナム人にとって日本は特に身近に感じることができる国と言えるのかもしれません。

ベトナム人技能実習生の特徴とは?

ベトナム人技能実習生を雇う際に知っておくとよい、ベトナム人の多くが持っていると言われている特徴をいくつか紹介します。

・手先が器用

ベトナム人は、男女問わず手先が器用な人が多いことでも知られています。

女性なら刺繍などの伝統工芸が得意で、男性は機械に強く、バイクや自転車を自ら修理を出来る人が多くいます。

また、技能の習得も早く、仕事の種類を問わず多様な業務を器用にこなせる人が多いようです。

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・向上心がある

ベトナム人は環境への順応力・対応力があり、とても勤勉だと言われています。新しい仕事にも真面目に取り組み、適応能力も高く、チャンスを与えてあげると高い能力を発揮していきます。

仕事面でも生活面でも向上することを目指し、努力を惜しまない傾向があるとも言われます。それは本国の家族への強い思いからなせることなのかもしれません。ベトナム人は家族をとても大切に思っており、その家族を養うために日本で技能実習生として働いている人が多いことからも証明されるでしょう。

・短期的な視点で考える人が多い

ベトナム人は長期的な視点で物事をとらえるより、短期的な視点で考える人が多いようです。一世代前はベトナム戦争を生きた親の世代であり、生きることが難しい時代でもありました。そのため、生きることを優先することが一番大切なことと捉えており、あまり長い先の将来のことを考えることはしない傾向があります。

また、第一に利益を優先する傾向が強く、給与額や社内の制度、他の人との違いにもとても敏感です。

このように、論理的に考えることが得意で納得いかないことが苦手なベトナム人は、短期的な視点で物事をとらえる傾向があることを、十分に理解しておく必要があります。

ベトナム人について解説した「ベトナムの国民性にはどのような違いがある?採用の決め手を解説」の記事もぜひご覧ください。

ベトナム人技能実習生を採用する際の注意点

ベトナム人は勤勉で真面目な性格の人が多い反面、納期や約束の時間を日本人ほど厳格に守らないと言われています。

また、給与や待遇などへの権利意識は高く、常にキャリアアップを目指しています。

希望の条件と合わない場合や、職場で孤立したときなどは、抵抗なく転職することを選ぶ傾向があります。

そのような傾向を事前に知っておき、ベトナム人を雇った後も定期的な面談の制度などを活用し、希望や不満を常にヒアリングしておくことが重要です。

そのほか、英語力に関しても、ベトナムでの出身地によって格差があります。必ずしも全員が十分な英語力を持っているわけでは無いということにも注意が必要です。

特定技能人材の採用を検討中ならば、実績豊富なユアブライトにぜひご相談ください!

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この記事では、ベトナム人技能実習生についてお伝えしました。技能実習生の採用をご検討されている方の参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

ヤマシタハヤト

ユアブライト株式会社 海外人材担当 主にベトナムに関する情報を発信しております。

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