特定技能の業種(対象分野)一覧【2026年最新版】全16分野の職種・試験・要件を徹底解説
特定技能制度の活用を検討するとき、まず確認すべきことが「自社の特定技能 業種(分野)に該当するかどうか」です。特定技能の対象業種は2019年の制度創設以来、継続的に拡大しています。2024年には新たに4分野が追加され、現在は16分野となっています。
2026年5月時点の対象業種は、介護や建設、飲食料品製造業など従来からの分野に加え、自動車運送業・鉄道・林業・木材産業が含まれます。この記事では、全16分野の対象職種・試験区分・特定技能2号の可否を一覧表で整理し、採用計画に必要な情報をわかりやすくまとめました。「自社の業種が対象か確認したい」「各分野の要件をざっくり把握したい」という採用担当者の方に、特に参考にしていただける内容です。
特定技能制度と対象業種の基本
特定技能は、深刻な人手不足が生じている特定の産業分野に限り、即戦力となる外国人材の就労を認める在留資格制度です。 出入国在留管理庁 が管轄し、分野ごとに主務省庁(厚生労働省・国土交通省・農林水産省等)が受入れ基準を定めています。
在留資格の仕組み全般については 在留資格の種類一覧 で確認できます。
特定技能1号と2号の主な違い
在留期間
- 特定技能1号: 通算最長5年
- 特定技能2号: 上限なし(更新可)
家族帯同
- 特定技能1号: 不可
- 特定技能2号: 可(配偶者・子)
技能水準
- 特定技能1号: 相当程度の知識・経験
- 特定技能2号: 熟練した技能
対象分野数
- 特定技能1号: 16分野
- 特定技能2号: 15分野(介護を除く)
特定技能2号は在留期間の上限がないため、長期的な人材定着を見据えた採用が可能です。現時点で介護分野のみ2号の対象外となっています。
対象業種の変遷
2019年4月(制度創設)
- 分野数: 14分野
- 主な変更内容: 特定技能制度スタート
2023年3月
- 分野数: 12分野
- 主な変更内容: 製造3分野を「工業製品製造業」に統合
2024年6月
- 分野数: 16分野
- 主な変更内容: 自動車運送業・鉄道・林業・木材産業を追加
制度改正のたびに対象業種が広がっており、今後も労働需給の状況に応じた見直しが続く見込みです。
特定技能の対象16業種(分野)一覧【2026年版】
2026年5月現在の対象16分野と主要情報を一覧にまとめました。
1
- 分野名: 介護
- 主な対象職種: 身体介護・入浴・食事・排泄介助等
- 特定技能2号: なし
2
- 分野名: ビルクリーニング
- 主な対象職種: 建築物内部の清掃業務
- 特定技能2号: あり
3
- 分野名: 工業製品製造業
- 主な対象職種: 鋳造・鍛造・切削・溶接等(複数区分)
- 特定技能2号: あり
4
- 分野名: 建設
- 主な対象職種: 型枠施工・左官・とび・配管等(複数区分)
- 特定技能2号: あり
5
- 分野名: 造船・舶用工業
- 主な対象職種: 溶接・塗装・仕上げ・機械加工等
- 特定技能2号: あり
6
- 分野名: 自動車整備
- 主な対象職種: 日常点検・定期点検整備・分解整備
- 特定技能2号: あり
7
- 分野名: 航空
- 主な対象職種: グランドハンドリング・航空機整備
- 特定技能2号: あり
8
- 分野名: 宿泊
- 主な対象職種: フロント・接客・館内整備等
- 特定技能2号: あり
9
- 分野名: 農業
- 主な対象職種: 耕種農業全般・畜産農業全般
- 特定技能2号: あり
10
- 分野名: 漁業
- 主な対象職種: 漁業(各種)・養殖業
- 特定技能2号: あり
11
- 分野名: 飲食料品製造業
- 主な対象職種: 飲食料品の製造・加工全般
- 特定技能2号: あり
12
- 分野名: 外食業
- 主な対象職種: 調理・接客・店舗管理等
- 特定技能2号: あり
13
- 分野名: 自動車運送業
- 主な対象職種: タクシー・バス・トラック運転業務
- 特定技能2号: あり
14
- 分野名: 鉄道
- 主な対象職種: 軌道整備・電気設備整備等
- 特定技能2号: あり
15
- 分野名: 林業
- 主な対象職種: 育林・伐採・林業機械操作等
- 特定技能2号: あり
16
- 分野名: 木材産業
- 主な対象職種: 木材の加工・製造
- 特定技能2号: あり
重要ポイント: 特定技能2号の対象外は「介護」のみです(2026年5月時点)。介護分野で長期就労を希望する外国人材については、「介護」の在留資格や技能実習後のキャリアパスを検討する必要があります。
各分野の職種・試験内容のより詳しい情報は 特定技能の業種・職種の詳細 もあわせてご参照ください。
特定技能の分野別受入れ実態(2026年)
特定技能の受入れ状況は分野によって大きく異なります。受入れ実績が多い分野ほど採用ノウハウが蓄積されており、人材確保もしやすい傾向があります。
受入れ実績が特に多いのは次の分野です。
- 飲食料品製造業: 食品工場や加工施設での需要が高く、受入れ実績は全分野トップ水準
- 介護: 高齢化社会の深刻な人手不足を背景に、受入れが安定的に増加
- 建設: 現場ごとの技能区分が多く、多様な職種で活用が進む
- 農業: 季節変動はあるが、特定技能外国人の派遣が認められる数少ない分野の一つ
一方、航空・宿泊・漁業などは受入れ実績が比較的少ないですが、分野特有の要件を満たせる人材が見つかれば活用の余地は十分あります。
2024年に新設された自動車運送業・鉄道・林業・木材産業は、まだ受入れ実績が積み上がる途中です。それでも制度の枠組みはすでに整っており、人材不足に悩む企業にとっては今のうちに準備を進めるチャンスといえます。
採用相談が多い主要業種の解説
16分野すべてが対象ですが、企業からの採用相談が特に多い分野を詳しく解説します。
介護分野
介護分野は特定技能の中でも受入れ実績が多く、 厚生労働省 の外国人雇用統計でも主要分野として位置付けられています。身体介護やその付随業務が対象ですが、訪問系サービス(訪問介護等)への従事は認められていません。この点は見落としやすいので注意しましょう。
採用要件として、技能試験(介護技能評価試験)・日本語試験(N4相当)に加え、「介護日本語評価試験」の合格が必要です。3種類の試験すべてに合格する必要があるのは他分野と異なる点で、採用スケジュールを組む際の重要な確認事項です。
また、介護分野は特定技能2号の対象外なので、長期就労を見据える場合は「介護」在留資格へのキャリアアップを視野に入れた採用計画を立てておくと安心です。
建設分野
建設分野は「建設特定技能受入計画」の国土交通大臣認定が別途必要で、手続きが他分野より複雑です。型枠施工・左官・とび・鉄筋施工など複数の試験区分があり、特定技能外国人は建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録も義務付けられています。
建設分野では技能区分が多いため、自社が必要とする工種に対応した試験合格者を探すことが重要です。区分が合わない人材は採用できないので、事前に確認しておきましょう。
工業製品製造業
2023年の制度改正で「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」の3分野が統合された大きな業種です。鋳造・鍛造・切削・溶接・電子部品実装など多様な工程が対象で、試験区分数は全分野中最多水準です。
製造業の場合、工場の業務内容が複数の試験区分にまたがることがあります。自社の製造工程がどの区分に該当するかを確認し、その区分の合格者を採用するようにしましょう。
飲食料品製造業・外食業
受入れ実績の多い2分野です。飲食料品製造業は工場での加工・製造が対象で、外食業はレストランや飲食店での調理・接客が対象です。
注意したいのは、コンビニエンスストアは外食業の対象外という点です。コンビニの業務内容が外食業の試験区分に含まれないため、コンビニ店舗での採用に特定技能は使えません。飲食に近い業態でも、業種の定義をきちんと確認することが大切です。
自動車運送業(2024年新設)
タクシー・バス・トラックの運転業務が対象の新分野です。旅客運送には第二種運転免許、大型貨物輸送には大型免許が必要なため、免許取得のための準備期間を採用スケジュールに組み込む必要があります。
物流業界では慢性的なドライバー不足が課題となっており、特定技能を活用して海外から経験者を受け入れる動きが広がっています。事例がまだ少ない分野なので、早めに動くことで競合との差別化につながります。
農業分野
農業は、特定技能の中で派遣形態での受入れが認められている数少ない分野の一つです(農業と漁業のみ)。農繁期に集中的に人材を確保したい農家や農業法人にとって、特定技能は有力な選択肢となっています。
耕種農業(作物栽培・野菜・果樹等)と畜産農業(家畜の飼養管理等)の2区分があり、それぞれに対応した技能試験があります。
試験の種類と受験要件
特定技能1号の取得には、原則として2種類の試験合格が必要です。
業種別技能試験
各分野の主務省庁・業界団体が実施する試験で、分野ごとに内容と試験区分が異なります。海外での受験が可能な分野も増えており、試験日程・開催場所は各実施機関のウェブサイトで確認してください。試験は年複数回実施されるものが多いですが、頻度は分野によって異なります。
日本語試験
以下のいずれかで証明します。
- 日本語能力試験(JLPT)N4以上
- 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)A2以上
介護分野のみ、上記2試験に加えて「介護日本語評価試験」の合格が必要です。
技能実習2号修了者の特例
技能実習2号を良好に修了した外国人材は、関連する特定技能分野への移行時に技能試験・日本語試験が免除されます。すでに技能実習生として就労している外国人材がいれば、特定技能への切り替えを積極的に検討してみましょう。試験免除で手続きがスムーズになるケースは多いです。
よくある質問
Q. コンビニやスーパーは特定技能の対象業種ですか?
コンビニやスーパーは現時点では特定技能の対象外です。外食業の定義にコンビニエンスストアは含まれておらず、スーパーマーケットも同様です。飲食料品製造業の工場部門であれば対象となる場合がありますが、販売のみを行う店舗スタッフとしての採用は認められていません。
Q. 同じ会社で複数の業種を持つ場合、どうなりますか?
特定技能外国人は在留資格に紐づいた分野の業務しか担当できません。例えば建設と飲食の両方を手がける企業でも、建設分野の特定技能外国人を飲食業務に就かせることはできません。業務内容が複数分野にまたがる場合は、それぞれの分野に対応した在留資格を持つ人材を別々に採用する必要があります。
Q. 特定技能外国人が採用後に別の業種へ移ることはできますか?
特定技能の在留資格は特定の分野・業種に紐づいています。転職自体は本人の意思で可能ですが、転職先も同じ分野でなければなりません。異なる分野に移る場合は在留資格の変更申請が必要です。採用する側としては、転職後の業務が同分野の範囲内かどうかを確認しておくと安心です。
Q. 2024年に追加された新分野はすぐに採用できますか?
自動車運送業・鉄道・林業・木材産業の4分野は2024年6月に制度に追加されました。受入れ企業・支援体制・試験の枠組みはすでに整っており、採用を始めることはできます。ただし自動車運送業では必要な運転免許の取得が条件になるなど、分野固有の要件があります。事前に確認してから動き出すのがお勧めです。
Q. 特定技能の業種要件は今後変わる可能性がありますか?
特定技能の対象業種は政府が定期的に見直しています。今後も労働市場の状況に応じて分野の追加・統合が行われる可能性があります。最新情報は 出入国在留管理庁の公式サイト で確認するのが確実です。
業種確認と採用手続きの進め方
特定技能を活用するにはまず、自社の業務内容が対象分野の「職種(業務区分)」に該当するかどうかを確認することが第一歩です。分野名が一致していても、具体的な業務内容によっては対象外になる場合があります。思い込みで進めてしまうと、後から要件を満たせないとわかるケースもあるので、早めに専門家に確認するのがお勧めです。
採用手続きの全体像は 外国人採用の流れ で詳しく解説していますが、特定技能の主な手順は次の通りです。
- 業種・職種の確認: 自社業務が対象分野の職種に該当するか確認
- 受入れ要件の整備: 雇用契約の適正性・支援計画の策定
- 候補者の選定と面接: 技能試験合格者または技能実習2号修了者とのマッチング
- 在留資格申請: 出入国在留管理庁への申請(通常1〜3か月)
- 就労開始・支援の実施: 生活オリエンテーション等、支援計画に基づく対応
特定技能1号の受入れ企業は支援計画の策定・実施が義務付けられています。自社での対応が難しい場合は、登録支援機関への委託が可能です。ユアブライトの 外国人人材紹介サービス では、業種ごとの要件確認から候補者マッチング、在留資格申請サポート、入社後の支援計画実施まで一貫して対応しています。
支援計画の実施は任意委託ですが、受入れ業務が初めての企業は特に、専門家の力を借りることで手続きがスムーズになります。費用対効果の面でも、初期の手続きミスを防ぐうえで登録支援機関の活用は有効です。
まとめ
特定技能の対象業種は2026年時点で16分野です。介護・建設・製造・食品・運送など幅広い産業が対象となり、即戦力の外国人材を受け入れられる範囲が大きく広がっています。
記事の要点を整理します。
- 対象は16分野: 介護・ビルクリーニング・工業製品製造業・建設・造船舶用工業・自動車整備・航空・宿泊・農業・漁業・飲食料品製造業・外食業・自動車運送業・鉄道・林業・木材産業
- 特定技能2号: 介護を除く15分野が対象(在留期間の上限なし・家族帯同可)
- 採用要件: 業種別技能試験+日本語試験(N4以上)。技能実習2号修了者は試験免除
- 採用スケジュール: 在留資格申請に通常1〜3か月。早めの計画立案が重要
- 支援計画: 1号受入れ企業に義務。登録支援機関への委託で対応可能
自社の業種が対象かどうかの確認から採用要件の整理まで、特定技能の活用にご不明な点があれば お気軽にご相談ください 。ユアブライトは登録支援機関(登録番号: 19-登-000992)として、採用計画の立案から在留資格申請、入社後の生活支援まで一貫してサポートします。
お電話でのご相談は 03-6908-6143(受付時間 9:00〜18:00)まで。





