先日、ウーバーイーツでの偽造在留カードによる不法就労が発覚というニュースがありました。

外国人配達員の雇用管理が問題となり、外国人は雇用される前に在留カードの写真を送るだけという簡略された登録システムが、不法就労者を生み出す原因となっていたようです。

今回のケースを教訓に雇用管理の不手際が改善されることが期待されますが、不法就労とわかっていながらも実行してしまった外国人側の事情については、コロナ禍で同じように苦境にハマっている私たち日本人と同じ状況下であることは否めません。

ただし、日本社会の一員として外国人が日本で就労する場合には、法律上のラインはしっかりと理解してもらう必要はあります。

今年の6月、出入国在留管理庁は、不法就労者を減らすための対策として「不法就労外国人対策キャンペーン月間」と称して外国人を雇用する留意点について、事業主に向けて発信しました。

特に偽造在留カードの防止のための改善策や、就労可能と就労不可の在留カードの見極め方など、あらためて確認しておく点について詳しく説明が行われました。

不法就労とは?

外国人が出入国在留管理庁が許可した在留資格の範囲を超えて働くことを不法就労と言います。不法就労が発生するケースは大きく分けて以下の3つあります。

●不法滞在者や被退去強制者が働いている場合。

在留期間が切れてもそのまま在留している外国人や、退去通告があるのに働き続けている外国人。

●就労できる在留資格を持っていないのに働いている場合。

短期滞在をそのまま延長して働いたり、留学生や難民申請中の外国人が資格外活動の申請せずにアルバイトをしたりするケース。

●許可を受けていない業種で働いている場合。

出入国在留管理庁から許可されている在留資格の範囲内を超えて、異なる業種で働いている外国人。留学生でアルバイトを28時間超えで働いているケース。

不法就労のペナルティ

不法就労は、外国人以外にも、不法就労をさせたり、あっせんしたりした側も罰則の対象になります。

※不法就労助長罪で3年以下の懲役・300 万円以下の罰金となります。

外国人の在留資格の内容を知らなかったという理由で免れることはできません。

外国人を雇用する際には在留カードの確認が義務付けられていますので、不法滞在者の外国人を雇用したという事実があった場合には処罰の対象になります。

また、一見では判断しにくい偽造在留カードの流出もありますので、在留カードの確認は、正式なカードと照らし合わせて再確認すると良いでしょう。

もし、不法就労者が応募してきたら

雇用しようとした外国人が不法就労者であると気がついた場合には、出入国在留管理庁への連絡と外国人本人に出頭するように勧めるなど対応が必要となります。

在留カードの確認は重要!

在留カードは、外国人が日本に居住するための身分証明書となります。外国人を雇用する場合には、カードに記された内容を細かく確認することが重要です。おもな確認事項は以下の内容となります。

●就労の有無

まずは、就労できる資格を持った外国人であるか?という判断は、カードに記されている在留資格の種類によって確認します。カード中央に”就労の有無”という欄がありますのでチェックしましょう。また、その下の在留期間の満了日も確認が必要です。

就労できる在留資格について知っておくこと

在留資格の中で、特別永住者以外の外国人は、在留カードを所持していない場合は原則として就労不可となります。

また、パスポートに後日、在留カードを交付する予定があることが記されている場合、3か月以下の在留期間が付与された場合、「外交」と「公用」等の在留資格が付与された場合には、就労が認められることも特例としてあります。

在留カードの裏面もチェックしましょう

特例措置として資格外活動を認めら場合には在留カードの裏面に資格外活動の許可が記されています。

仮放免中の外国人は就労できない

仮放免許可書は、出入国在留管理庁からの退去強制手続中、または既に退去強制が出されている外国人に対する書面であるため、書面の裏に「職業または報酬を受ける活動に従事できない」という条件が記されている場合には,就労が認められません。

外国人雇用状況の届出をしましょう

外国人の雇用状況を管理をするためと外国人の再就職がしやすいようにするために外国人雇用状況の届出は、雇用側がしなくてはならない手続きとなります。

外国人を雇用した場合や離職した場合はハローワークへの届出をしましょう。

申請時には在留カード番号が必要となりますのでお忘れなく。

※届出を忘れるた場合30万円以下の罰金となります。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/gaikokujin/todokede/index.html

↑厚生労働省:外国人雇用状況の届出

偽造カード防止!在留カード読取アプリの活用

在留カード等読取アプリケーションが無料でダウンロードできます。偽造カード防止策として使える、在留カードの真偽を確認するために便利なアプリとなります。

http://www.moj.go.jp/isa/publications/press/02_00002.html

出入国在留管理庁:在留カード等読取アプリケーション

偽造カードの4つの見極め方のポイント

法務省が公表している偽造カードを見極めるためのレクチャーです。

在留カードの4か所にポイントを当ててよく見て判断しましょう。

●MOJの色の変化を確認

変化する→本物    変化しない→ 偽造

●顔写真のホログラムが角度によって変化することを確認

変化する→本物     変化しない→偽造

●左端の縦型模様がグリーンからピンク色に変化することを確認

変化する→本物      変化しない→偽造

●カード裏面が透かし文字が浮き出ることを確認

浮き出る→本物     浮き出ない→偽造

まとめ

外国人を雇用する場合には、まず在留資格が就労できる資格であるか、または、資格外活動の許可が認められているか確認が必要です。

確認するためには外国人が所持している在留カードに記されている内容で判断できます。また、偽造カードなどから悪質な事件に巻き込まれないような対策も必要です。

正当に働いている外国人が一部の外国人のために、悪いイメージが広がらないように、雇用する企業や受け入れ機関では、不法な行為を見極める対応が必要となっています。

この記事を書いた人

shyu

海外在住ライター/ネパール国籍の配偶者と日本国籍の息子と日本人の私の3人家族。カトマンズに12年暮らす。 海外に住むということは、国籍はもちろん生まれも育ちも違う者どうしが、なんらかの関係性を保ちながら生きる修行をしているようなもの。 今後、日本で暮らし働く外国人が増えて行くことが予想される中、その動向を外国人の心情に寄り添った視点で発信していきたい。

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