貯金はしない!?日本と異なるベトナムの金銭感覚
2021.05.19
ベトナム
貯金はしない!?日本と異なるベトナムの金銭感覚

ベトナム人は、一部の地域を除いて冬がなく、年間を通じて野菜や果物が豊富です。また、長らく続いてきたベトナム戦争の影響もあり、独自の金銭感覚が形成されてきました。ベトナム人と一緒に仕事をしていると、日本人と異なる金銭感覚に驚くことも少なからずあります。そこで、ベトナム人の金銭感覚について、日本人と比較しながら解説します。

ベトナム人の金銭感覚①:地域ごとの違い

ベトナムは、南北に長くのびる地形であることから、地域ごとに気候が異なります。そのため、同じベトナムでも地域により金銭感覚に違いが見られます。

冬がある北部はシビアな金銭感覚

ハノイをはじめとするベトナム北部には四季があり、冬になるとダウンジャケットとマフラーが必要になるほどの寒さに見舞われます。稀ではありますが、山間部では雪が降ることもあります。そんな冬を備蓄食糧で超えてきた過去から、北部人は貯蓄をする習慣があります。ただし、日本のように老後資金とするのではなく、子供の進学や家の建築の費用など、ここぞというときに一気に使うことも特徴です。

南部はその日のうちに使い切る

ホーチミンを含む南部は、年間を通じて暖かい気候で、野菜、果物、魚介類が豊富に採れるため、贅沢はできなくても食べ物に困ることはありませんでした。そのため冬のために食べ物を備蓄する必要はなし。そのため今でも、給与が入ったら数週間のうちに使い切る、収入額に見合わない大きな買い物をする傾向があります。

食糧が豊富な中部もゆるい金銭感覚

ベトナム中部は、国内有数の漁港が数多くあることから海の幸が豊富。なかでもダナンは、野菜の産地としてブランド化されているなど、食糧が豊富にとれる環境にありました。そのため南部と同様に貯金をする習慣はなし。ただし、一部の地域を除いて、のどかな田舎町が大部分のため、都会に出ることを夢見る若者が増えいます。そのため、キャリアアップのための自己投資を惜しまない人も目立ちます。

ベトナム人の金銭感覚②:性別の違い

ベトナム人は、男性と女性で物事の考え方や行動パターンが異なります。そのため、地域に加えて男女の性別によっても金銭感覚に違いが見られます。

男性は見栄を張るためにお金を使う

ベトナム人はプライドが高く、自分を大きく見せたいと思います。とくに年齢があがるほど、その傾向が強くなります。大盤振る舞いすることで、周りから称賛される、感謝されることも好みます。同時に、ねだられたり、勧められたりすると、断れない気の弱さもあります。そのため、自分の収入を超えた高額な買い物をしやすい傾向があります。

女性は家族のことを第一にお金を使う

ベトナムは、男性優位社会ではありますが、家庭のなかでは女性のほうが権限はあります。女性は、家族に対する愛情が強く、自分よりも家族を第一に考えて物事を判断します。男性よりも金銭感覚はシビアで、無駄遣いをすることも少ないのですが、子供の健康につながるなど、家族にとってプラスになると判断したら、思い切ったお金の使い方をします。

お金は家族の共有財産

男女で共通しているのは、お金は家族の共有財産であること。日本に来る技能実習生の大多数は、日本でもらったお給料のほとんどを家族に仕送りしており、家族のみならず親戚一同の生活を支えていることもあります。お金に対するこだわりがあるものの、個人の所有意識は希薄であるように感じられます。

ベトナム人の金銭感覚③:使い方

ベトナム人と一緒に働くと、一緒に買い物したり食事をしたりすることがあるでしょう。そこで、日本人とは異なるお金の使い方に、戸惑うこともあるかもしれません。

給料日は待ちに待った日

ベトナム人にとって給料日は待ちに待った日。もちろん貯金する人もいますが、ひと月でほとんどを使い切ってしまいます。日本人であれば、お給料をもらったら、お金の近い道を、長いスパンで計画することも多いでしょう。ベトナム人が重視するのは基本的に「今日」。給料日から約1週間のあいだ、家族でショッピングモールなどに出かけ、買い物や食事を思いっきり楽しみます。

奢ることに対する感覚

日本では、仕事のあとの飲み会で、上司が部下に、年上が年下に奢ることはよくあります。ベトナムでは、奢るという行為=あなたは貧乏と言うのと大差ありません。他人に奢られることは不名誉だと考えるベトナム人も少なからずいます。また、年齢や立場にかかわらず、誘った人が感謝の気持ちを示すために、お金を出すという風習もあります。そのため、流れによっては、奢ってもらって「ありがとう」と言うほうが、ベトナム人にとっていいこともあります。

テト前は1年に1度の買い物シーズン

ベトナム人は、長いスパンでお金の使い道を考えることは稀ですが、例外となるのが旧正月に相当するテト。テトの期間中は、親せきが一堂に集まって毎日宴会します。そこでテト前になると、ベトナム人は家族総出で買い物に来て、大量の食材、調味料、お茶、お酒、お菓子などを買い込みます。また、関係者に配る手土産を買うのもこの時期。そのためテトに向けてお金を貯めることは、ベトナム人にとって欠かせない行為です。

まとめ

ベトナム人にとってお金は、生きるために必要なものではありですが、同時にプライドや社会的ステータスを保つうえでも重要です。日本ではあたり前のことが、ベトナムでは馴染みがなかったり、悪い印象を与えたりすることがあります。気分を害する様子を見せたら、日本での意味を教える機会にしてもいいかもしれませんね。

執筆者:Kuji

自動車部品の製造業に10年間勤めており管理職を5年間経験。 ベトナム人技能実習生の生産作業教育を担当。 現在は、本業をしながら副業ライターとして多くの分野の執筆を手掛ける。

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