2021.03.01
介護
職場だけでなく地域ぐるみの支援が必要

現代社会において海外の方が日本で生活されている光景は珍しく無くなってきましたが地域によっては受け入れることが出来ずトラブルに発展するケースも多々発生しているため海外の方に対する理解が今後必要になってくると思います。

外国人介護士を受け入れるにあたり仕事上でのサポートもそうですがプライベートにおいてもサポートが必要となってきます。

その中でも地域の方に対し施設が外国人の方を受け入れることを事前に伝え地域ぐるみで支援してもらえる様な環境を整えなければ大変なことになってしまいます。

ゴミ捨ての問題

筆者の施設でも受け入れた当初にこれが問題となりました。

具体的にはゴミの分別が違ったり指定のゴミ袋で捨てていなかったり曜日が適当だったりと様々です。

ただそれは日本のようにゴミの分別に対する意識や習慣づけがなされていないのが原因です。

例えば外国人介護士の中で多いインドネシアではゴミの分別が当たり前ではなく適当に袋に入れて処分しています。

また日本のように毎週決められた曜日にゴミの収集者が来て回収してくれることは無く捨てる場所も決まっていないため地域によっては日本でいうところの不法投棄に近い行為が行われています。

それらは長年根付いた物であり直ぐに変えることは難しい事ですが、かといって日本でも同じことをされてはゴミ捨て場を管理し奇麗にしていこうという地域の方とのトラブルになりかねないので注意が必要です。

筆者の対応としては各市町村が外国人の方に向けたゴミの分別やごみの収集日に関する用紙を配布している事があるのでそれを読んでもらったり、実際に一緒に分別を行い意識づけを行う、古紙の日・ペットボトルの日・粗大ごみの日は月に1回しかないため他の日と間違わないようにカレンダー等に記入したり前日に声掛けを行うなどです。

地域によってはかなり厳しい所もあるので不要なトラブルを引き起こすことなく地域の方と付き合ってもらいたいと思います。

事前にお知らせする

外国人介護士を受け入れるにあたり事前に外国人の方が来られて生活されることを伝えておくようにしましょう。

筆者の施設では無いのですが他施設でこんなトラブルがありました。

ミャンマーの方を受け入れた施設に地域の方から苦情が入ってきました。

「気付いたら外国人が住んでる」「集団で生活していて怪しい」「地域のルールを守れるのか」等です。

例えば私たちも引っ越した先であいさつ回りに行きます。最近では挨拶回りをされない方も増えてきましたが外国人の方をあまり見かけない地域では排他的な所もあるので事前の周知が必須ではあるのですがその施設では行っていなかったようです。

私たち施設もサポートするとはいえ24時間サポートするのは実質的に不可能であり地域の方々の協力が必要不可欠です。そのためにも事前にどういった方が来られるのが生活されるのかなどを事前に伝え理解を促していくようにしましょう。

お知らせする内容としては何処の出身かはそうですが、他の外国人の方と違い日常生活に必要な日本語を習得していることがあります。

やはり言葉の壁は大きく言葉が分からないのであればコミュニケーションも取れないと心配の声がありますが普通に会話する分には問題ないのでそのことは伝えるようにしてください。

外国人介護士が地域に馴染める機会を作ろう

そうはいっても説明しただけで受け入れることは難しいでしょう。

そのためには施設側が地域に対し外国人介護士が馴染めるような機会を作っていかなければなりません。

例えば介護施設では1年を通して様々なイベントを企画実施していると思いますがその中に地域の方と交流する機会を設け外国人介護士がどのようなことをしているのか実際に交流を図ることでスムーズに受けれることが出来るようになります。

直接関わりに行くのは難しいので間に施設が入ることで地域の方も安心して話しかけたりできるので是非交流する機会を作りましょう。

筆者の施設では文化祭が年1回行われるのですがその場でインドネシアの方にインド料理を作る屋台を出してもらいインド料理を提供するとともに接客を通して自分たちの事を

理解してもらえるようにしました。

最初は遠巻きに見ていた地域の方々も次第に屋台に近づき注文し交流を図れるようになってきました。それからも地域の方々と交流できそうなイベントにはドンドン呼び込んでいます。

同郷の方と接する機会を設ける

いきなり日本で生活するとホームシックに掛かる方がおられます。筆者の施設では同時に3名の方を受け入れており現在9名の方を受け入れていますが当初は3名と少なく近隣に知人や友人も居ないため、かなり辛い思いをさせてしまいました。

日本語の勉強も必要となってくるため、その3名だけで生活していくのは難しく周りからのサポートが必須となります。

その中で同郷の方と接する機会を設けるようにしましょう。

理由としては一緒に遊んだりするのは勿論ですが、困っている事や悩んでいる事の共有や相談、一緒に勉強するなどしていってもらいたいからです。

地域のルールを知ってもらう

先述したゴミ捨てに関することもそうですが、同時に地域のルールにも気を付けなければなりません。

例えば各地域には自治会が存在します。

その地域に住んだ人には自治会費を徴収する所もありそれらはゴミ捨て場の管理や地域活動費などに使われます。

また地域のお祭りや清掃活動への参加も必須となってきます。

断るのは用意であるがそれにより嫌がらせを受けたり排他的な扱いを受けたりすることは日本人同士でも珍しくありません。それが外国人になればなおさら酷くなることが予想されます。そうならないためにも地域のルールをしっかり把握してもらう事が必要となります。

ただルールの中にはとんでもない物もあり、筆者の施設の近隣では自治会費として年間数万円も徴収されることがありお祭りが盛んな地域なためかそれらを太鼓台や神輿などに充てようとします。

ただ外国人介護士の方にとってそれらの金額はかなり痛い出費になるのは当然なので、施設側の支援の中で住居の確保も行わなければなりません。

その際にその住居の地域のルールをしっかりと把握し無用なトラブルを招きかねないルールがあればそこには設置しない等住居確保の際の条件に組み込むことをお勧めします。

まとめ

外国人介護士の方を受けれたからそこで終わりではありません。むしろ受け入れてからが大変なのです。

仕事上のサポートは勿論のこと同時に私生活においてもサポートが必要です。

その内容は多岐に渡り実際にその地域に住んでみないと分からないことも沢山出てくると思います。

住居周辺の情報収集を行うとともに日本人なら知ってて当たり前のことも勿論分からないので伝えていくために絵カードや文章にて説明したり分かりやすく提示する工夫を行いましょう。

また実際に住んでみて困ったことは無いか、地域住民の方と接する事は出来ているのか等気軽に相談できる窓口を設け要望であったり相談をくみ取れるシステムを構築しておきましょう。

そうすることで知らず知らずのうちに地域住民との間に溝が出来トラブルに発展することを防ぐことに繋がります。トラブルを避けるのは非常に難しく筆者の施設でも何度も起きていますが、大切なのは施設が間に入ることです。

そうしないと外国人介護士の方がそこに住むのを嫌がり最悪帰国されてしまうかもしれません。そうならないためにもトラブルが起きても施設が仲介し一緒に解決できる道を模索することが必要なのです。

執筆者:Hikaru Miyauchi

介護一筋11年。 人の役に立ちたくてこの業界に入り、そこで得た経験知見を活かしてフリーランスライターとしても活動。 特別養護老人ホームにて3年正社員として勤務、その後同法人内のグループホームやデイサービス等に異動をし勤務。 7年前に介護福祉士を取得、業務として施設で外国人の方を介護士として3名受け入れを行う。 それ以降1年ごとに3名の方を受け入れ最大で9名の方を受け入れ。現在はミャンマーの方の受け入れに力を入れている。 現在の業務内容は総務部兼任で利用者に対する支援、人材育成担当、外国人介護士担当。

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