出稼ぎ大国フィリピンの海外労働者送り出し事情~政府機関POEAとは? - ユアブライト株式会社
2021.09.10
お知らせ
出稼ぎ大国フィリピンの海外労働者送り出し事情~政府機関POEAとは?

海外フィリピン人労働者をOFW(Overseas Filipino. Workers)といいます。

OFW受入れ協定国は、世界56ヵ国。締結国とフィリピンとの間には経済交流がありフィリピン労働者の海外出稼ぎ先からの送金活動は、フィリピン経済を活性化させる目的となっています。

2020年、フィリピン海外雇用局・POEAの公表するOFWは54万9,841人。

GDPの約1割に相当するフィリピン海外労働者からの送金額は、コロナの影響でフィリピン経済に一時大きく影響を及ぼしましたが、現在は回復の兆しを示しています。

フィリピン政府は海外フィリピン労働者の流出を奨励し、OFWは国の英雄として認め称える対象となっています。

不安定な国内市場よりも海外で働きたいフィリピン人が多く、アメリカ統治下時代の影響もありフィリピン人の英語力のスキルは高く評価され、海外労働者として多くの国から積極的に受け入れられています。

OFW・海外フィリピン人労働者

OFW・海外フィリピン人労働者は、政府機関のフィリピン海外雇用管理局POEAの管轄下で、海外移動を許可されています。

◆労働雇用省・フィリピン海外雇用管理局 :Philippine Overseas Employment Administration = POEA

POEAは、フィリピンの海外における人材採用、人員配置機関を監視・監督するために割り当てられた主要な政府機関です。マルコス政権下の1982年に設立され、フィリピン海外雇用労働政策における主要機関となっています。

フィリピン人を海外から雇用する場合には、フィリピン国内のPOEAの審査と海外各国に設置しているPOLE(駐日フィリピン共和国大使館海外労働事務所/Philippines Overseas Labor Office)での手続きが必要となります。

日本企業がフィリピン人を雇用する場合は、POEA(在マニラ)認定のエージェントと契約し、日本入国までの許可申請手続きを行います。

日本国内のPOLEでは日本企業の登録や雇用条件等の審査を行います。

フィリピン労働者を海外で雇用する際はPOEAPOLEの連携によって成立する仕組みとなっています。

日本を選ぶOFW・海外フィリピン人労働者

◆フィリピン人が日本を選ぶ理由

英語力のスキルを持つフィリピン人が、英語圏ではなく日本を選ぶ理由には、1)規律正しいお国柄 2)治安が良いこと 3)OFW受け入れ数が最も多い中東・サウジアラビアに比べて虐待などの問題が少ないこと 4)他国と比較して仲介マージンが低いこと4)賃金が低くはないこと等があげられています。

日本を選んだフィリピン人の一番の課題は、日本語能力修得と文化と習慣を学び、日本社会に適応する力を育てることです。

◆日本に永住・定住化するフィリピン人

現在、在日フィリピン人の87%は、永住者や定住者であり、日本社会に溶け込んで日本国籍を取得したフィリピン人も多く見られます。

フィリピン人の特徴と言われているのは、一極集中することなく様々な地域に分散して日本社会に溶け込んでいることです。同じ国籍の外国人が一つの地域で密集するという傾向がフィリピン人には見られないということです。

在フィリピン人の男女比は圧倒的に女性が多く、1960年代から来日数が著しかった在留資格・興行のフィリピン人女性は、1980年には「ジャパゆきさん」という流行語とともに日本で働く外国人女性に対する社会問題がありました。

当時、在留資格・興行で来日したフィリピン人女性の多くは、日本人男性との国際結婚後、日本に定住または永住するケースが増加し続け、現在フィリピン人の永住者や定住者が多い要因のひとつとなっています。

2020年6月時点、法務省発表の在留外国人数は、永住者の総数800,872人中、フィリピン人永住者132,551人となっています。

特定技能・フィリピン人

出入国在留管理庁公表「特定技能1号/在留外国人数」は、2021年6月時点で299,144人、過去のデータ3月時点より29.1%増加となっています。

国籍別では、ベトナムが1位、中国を抜いて今回はフィリピンが2位となっています。上位にある国籍は、ベトナム、フィリピン、中国、インドネシア、ミャンマー。

大幅な伸び率を示している特定技能のフィリピン人は、産業別では介護で2,730人、造船・舶用工業で760人。前回(3月のデータ)と比べて58.5%、28.4%増となっています。

OFW・海外フィリピン人労働者数の統計では、約2割がフィリピン人船員であり、世界各国に常に30万人を超えるフィリピン人の海上労働者が働いているという数値が出ています。

特定技能、造船・船用工業分野では、他国を大幅に抜いてフィリピン人就労者が増加しています。

介護分野では、「フィリピーノ・ホスピタリティ」の精神に基づくフィリピン人の国民性から、介護福祉施設での評価も高く選ばれる理由となっています。

まとめ

海外フィリピン労働者の送り出しでは、フィリピン政府のサポートが大きな役割を占めています。日本でのフィリピン人労働者の受け入れにおいても同様に、政府機関POEAがフィリピン人労働者の就労活動の支援を行っています。

フィリピン人雇用の際は、日本社会とフィリピン人との連携について過去にあった問題を踏まえて計画し、POEAPOLEの要件に合わせて採用計画をすすめることが必要となります。

外国人労働者を採用する場合には、各国ごとに異なる制度内容を把握し、よりよい雇用関係を築くことを目指しましょう。

執筆者:shyu

海外在住ライター/ネパール国籍の配偶者と日本国籍の息子と日本人の私の3人家族。カトマンズに12年暮らす。 海外に住むということは、国籍はもちろん生まれも育ちも違う者どうしが、なんらかの関係性を保ちながら生きる修行をしているようなもの。 今後、日本で暮らし働く外国人が増えて行くことが予想される中、その動向を外国人の心情に寄り添った視点で発信していきたい。

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