日本からネパールへ訪れた場合に知っておきたい医療情報と健康管理に役立つ内容を紹介いたします。

ネパールは衛生状態が悪いので外出の際は自己管理が必要となります。ネパール国内に仕事や観光で訪れる際は、ネパールの気候に合わせた身支度や食べ物、飲み物に気をつけるようにしましょう。

ネパールの気候について

ネパールの気候は亜熱帯性気候で乾季雨季に分かれます。

雨季:6月から9月

長い雨季の期間、毎日雨が降り続くわけではないので、基本的には外出する時は折り畳み傘や薄手の長袖を常備していれば大丈夫です。また、ネパール国内でも地域によっても雨量が異なり、カトマンズより雨量の多いポカラチトワン地域に訪れる場合には、雨対策をして外出するようにしましょう。

乾季:10月から5月

朝晩と日中の寒暖差が大きく12月~2月までは一番寒い季節となります。日中太陽が出れば半袖でも過ごせる気温ですが、朝晩は日中に比べて大きく気温が下がるため風邪予防のためにも衣類の脱ぎ着をマメすると良いでしょう。

また、この時期、ネパールの建物の屋内はひどく冷え込んでいて、暖房等の設備がない場所が多いため防寒が必要です。冷えによる頭痛予防に帽子やストールなどを用意しておくと良いでしょう。

ネパールは登山用品が安く購入できるので、現地の気候に合った服装を揃えることもできます。

食べ物について

ネパールの食事は、スパイスを豊富に使った料理になります。外食料理は、家庭で作るより油やスパイスの量が多く、おやつ類も油と砂糖がかなり多く使用されています。

味付けは辛味が強い料理が多いため、普段食べ慣れない人は腹痛に気をつけましょう

また、ネパール人は客人を気軽に家に呼んで食事を振舞う習慣があります。ネパール式のおもてなしでは、過剰なサービスを断るのに一苦労することがあり、食べ慣れない料理をたくさん食べることになりがちです。

ネパール人宅で食事に誘われた場合は、サービス精神に負けないように美味しく健康的に食事ができるようにうまく付き合うようにしましょう

飲み水はミネラルウォーターで

ネパールでは水質が悪いため水道水は飲むことができません。現地の人は、沸かして飲んだり、ろ過して飲んだりしていますが、慣れない人は無理せずミネラルウォーターを購入して飲むことをおすすめします。

外出先で水を出してくれた場合には、どんな水なのか聞いてから飲むようにしましょう、

特に雨季は病原菌が発生しやすいため【コレラ、病原性大腸菌、ジアルジア、腸チフス、赤痢、A型・E型肝炎】などが雨季に流行る傾向がありますので飲み水は要注意です。

ホコリよけにマスク

ネパールの首都カトマンズは、建設ラッシュ排気ガスで街はホコリっぽいため、喉や目を防護するマスクやサングラスが必須品となります。コンタクトレンズの人は眼鏡に代えて外出したほうが良いでしょう。

特に雨の降らない時期は、乾燥していて砂埃りがひどく黒い革靴はすぐに真白になってしまいます。綺麗な正装で出かける場合は、場所から場所へタクシー移動が望ましく、それ以外は汚れても気にならない服装で外出すると良いでしょう。

蚊に注意

ネパールでは蚊に刺されて発病するデング熱マラリア日本脳炎などに要注意です。蚊の多く発生するチトワンタライ地方に訪れる場合は、虫よけ薬や長袖長ズボンを用意しておくと良いでしょう。

野良犬に注意

ネパールでは野良犬が多いため、犬の近くを通る場合は気を付けましょう。ネパールの野良犬は気が荒く、突然噛みついてくることもありますので要注意です。

衛生的でない場所が多い

ネパールで滞在するホテルが衛生的になっていても、一歩外出すると衛生的ではない場所が大半です。公衆トイレやレストランのトイレでは、設備が機能していなかったり、衛生的でなかったりすることはよくあります。

またネパールではトイレットペーパーを使う習慣がないので、外出する時はトイレットペーパーを持ち歩くと良いでしょう。

ネパールの乗り物、レストラン、公共の場所、道路など、衛生管理が行き届いていないところが多いため、それだけでストレスを溜めてしまう人もいますので、自分のできる範囲で行動すると良いでしょう。

使い慣れた物を用意する

ネパールでは、日常品として必要なものはだいたい購入することができます。ただし、品質が落ちるため、現地購入で気にならない人以外は、自分の使い慣れた身の回り品を持参する方がよいでしょう。

品質の悪いものを使っていると気分も落ちるということもあります。短い旅には慣れたもので渡航すると良いでしょう。

予防接種について

ネパール入国の際、義務付けられている予防接種はありません

現地の医療機関でも予防接種ができます。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/vaccine/pdfs/nepal.pdf

※ネパール国内で予防接種が受けられる医療機関↑↑

首都カトマンズの病院

渡航先のネパールで体調が悪くなった場合におすすめできる病院です。

● CIWEC Clinic Travel Medicine Center

 http://ciwec-clinic.com/

内科/歯科/小児科。大使館職員が多く利用。医療通訳あり。診察料が高いので海外旅行保険を利用した診察がおすすめです。緊急時は24時間受付可能。

●T.U. Teaching Hospital

http://tuth.org.np/

総合病院。カトマンズの中でも設備が整っている病院。24時間救急受付可能。

●Grande International Hospital

https://www.grandehospital.com/

総合病院。バンコクのSamitivejの提携病院。24時間救急受付可能。医療通訳あり。

●Norvic Hospital 

http://www.norvichospital.com/

内科・外科・小児科・脳外科。24時間緊急外来。小児救急も受け入れ可能

●Mediciti

https://www.nepalmediciti.com/

総合病院。24時間救急受付可能。

●Family Health Clinic

歯科・口腔外科。日本語を話せる医師が診療しています。

PCR検査ができる医療機関

Grande International/CIWEC/HAMS/Mediciti/Star Hospital/Norvic

陽性反応が出た場合は、自宅療養または、ネパール政府が提供する施設で隔離されます。

まとめ

ネパールは衛生状態が悪いため、特に外出する場合には自己管理が必要です。現地の人と同じような行動をすると病気になるため、自分の許容範囲を知って行動するようにしましょう。もし体調を崩して病院にかかる場合は、現地の人が通う病院よりも外国人対応に慣れている病院の方が衛生面や医療設備が整っているので安心です。

また、できるだけ病院に行かずに済ませるためにも、ネパールの環境に合わせた健康管理をすることをお勧めいたします。

この記事を書いた人

shyu

海外在住ライター/ネパール国籍の配偶者と日本国籍の息子と日本人の私の3人家族。カトマンズに12年暮らす。 海外に住むということは、国籍はもちろん生まれも育ちも違う者どうしが、なんらかの関係性を保ちながら生きる修行をしているようなもの。 今後、日本で暮らし働く外国人が増えて行くことが予想される中、その動向を外国人の心情に寄り添った視点で発信していきたい。

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